転職で「いつから働けますか」と聞かれた時の受け答えがわからない。
現在は転職活動中で、具体的な答え方や回答するポイントについて、詳しく知りたいなぁ。
転職希望者は、面接時に「いつから働けますか」と聞かれた時の受け答えに悩んだ経験がある人も多いかもしれません。
現職の仕事と転職活動を両立している人は、退職のタイミングが不確定で明確な日時を伝えにくいですよね。
しかし、的確な回答を準備しておくことでスムーズに入社できるだけではなく、計画的に仕事へ取り組む人材として好印象を与えられます。
そこで、今回は転職における「いつから働けますか」の回答方法と流れ、回答する際のポイント、転職時に入社日を確認する理由について、徹底解説していきます。
本記事で取り上げた内容を参考にして、転職活動にお役立てください。
転職における「いつから働けますか」の回答方法と流れ
転職における「いつから働けますか」の回答方法と流れは、以下の手順です。
- 面接時に大まかな日程と理由を伝える
- 入社可能日の確定後に「電話」または「メール」で報告
面接は何月頃に入社できるかの日程を伝えておくことで、採用担当者に仕事への意欲が伝わります。
また、合わせて日程を決めた理由を伝えることで、採用側が納得できます。
そして、入社可能日の確定後に電話またはメールで報告することで、具体的な日時を調整しましょう。
①面接時に大まかな日程と理由を伝える
面接の際は大まかな入社日と理由を伝えましょう。
伝え方のポイントは以下の3点です。
- 明確な日付でなくても入社可能な日程を大まかに伝える
- 入社日の理由を伝える
- 無理は禁物だが、可能な限り前倒しの日付を検討する
大まかな日程とは「11月の初旬頃」など、入社日がある程度把握できる基準です。
また、入社日を決めた理由を伝えることで、採用担当者が納得できます。
そして、入社に前向きな姿勢を表現できるため、仕事に対する意欲が評価されます。
事前に大まかな日程と理由を伝えることで、採用担当者がスムーズに入社手続きを進められます。
②入社可能日の確定後に「電話」または「メール」で報告
次に、現職の上司と話し合い、退職日を確定します。
退職日の確定後に、転職先の採用担当者に入社可能日を連絡しましょう。
連絡手段は「電話」か「メール」が無難です。
メールと電話どちらを選ぶのか悩む人は、以下の基準で連絡手段を選びましょう。
- 迅速に連絡が必要と感じる場合は「電話」
- 採用担当者が多忙なため、電話をかけづらい時は「メール」
些細な配慮に感じるかもしれませんが、採用担当者の視点に立って行動がとれる人は、入社前に好印象を与えられます。
転職における「いつから働けますか」を回答するポイント【3選】
転職における「いつから働けますか」を回答するポイントは、以下の3点です。
- 入社日は「2~3ヵ月後」までの期日が理想
- 「半年後」や「わからない」などの回答は控える
- 退職が入社日に間に合わない場合は、速やかに連絡する
入社日は「2~3ヵ月後」までの期日を基準として、タイミングを調整することが大切です。
また、「半年後」や「わからない」など、曖昧で長期間の回答は控える必要があります。
そして、退職が入社日に間に合わない場合は、採用担当者へ速やかに連絡しましょう。
入社日は「2~3ヵ月後」までの期日が理想
入社日は、2~3ヵ月後までの期日が理想的な期間です。
採用担当者の状況によっては、人員補充やプロジェクトの切り替えが発生するためです。
また、転職エージェント「ワークポート」が2014年に実施した調査によると、採用担当者の55%は内定後2~3ヵ月以内に入社してほしい意向があるようです。
引用元:内定から入社まで、最長でどのくらいの期間待てますか?
そのため、人事担当者がスムーズに業務を行えるように、入社日のタイミングを調整する必要があります。
必要な場合は日程調整や交渉を進めながら、転職先の採用担当者に負担をかけない配慮が大切です。
「半年後」や「わからない」などの回答は控える
入社日は、半年後や分からないなどの曖昧な回答は控えましょう。
前述で紹介したワークポートの調査によると、可能な限り早く人材を確保したいと考えている可能性があります。
また、計画的に転職を進められる人は客観的な視点を持っているため、人事担当者から入社後に期待されることにもつながります。
一方で、転職時期を半年後に伝えることは、人事担当者が今後の予定を立てづらい面があり、少し配慮に欠けると受け取られるかもしれません。
転職に限らず人間関係においても、取引先や企業の状況を的確に把握し、客観的な視点で周囲を見つめる目が必要です。
退職が入社日に間に合わない場合は速やかに連絡する
万が一、入社日への転職が間に合わない場合は、速やかに採用担当者に連絡しましょう。
転職への熱意や意思を明確に伝えたいため、電話で連絡をするのがおすすめです。
また、入社日の相談を連絡するポイントは、以下の2点です。
- 初めに謝罪の言葉を伝える
- 入社日を延期した理由を伝える
社会人として、こちらの対応が転職先に迷惑をかけたことを、真摯に謝る姿勢が大切です。
入社日を延期した理由も伝えることで、担当者に理解が得られやすくなります。
具体的な連絡内容は、以下の通りです。
【求職者】
先日内定の通知を頂戴いたしました〇〇(○○に氏名を入れる)です。
大変恐縮ながら、入社日についてご相談させていただきたいことがあり、この度お電話にてご連絡いたしました。
【採用担当者】
お世話になります。どのようなご用件でしょうか?
【求職者】
入社の日程を以前お伝えした〇月〇〇日から△月△△日以降にご調整いただくことは可能でしょうか。
この度は急なご対応によって御社にご迷惑をおかけしており、大変申し訳ございません。
入社日変更の理由としては、私が統括しているプロジェクトの後任者が急遽別のプロジェクトに配属になり、別の者への引継ぎ業務が必要なため、予定よりも2週間ほど期間が必要になる見込みです。
【採用担当者】
なるほど。こちらで調整をいたしますので、少々お待ちください。
今後の対応が確定次第、折り返しご連絡いたします。
【求職者】
この度はこちらの事情で御社にご迷惑をおかけしており、大変申し訳ございません。
今後後任者の変更は発生しないことを現職で確約したため、△月△△日の入社日程は確実に厳守いたします。
お手数おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
***折り返し***
【採用担当者】
お世話になります。先日ご相談いただいた入社日程の件ですが、△月△△日の入社日で対応いたします。
【求職者】
お世話になります。ありがとうございます。
急なご変更をお願いする形となり、大変申し訳ございません。
△月△△日の日程は厳守させていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。
ポイントは、理由より「申し訳ございません」など謝罪の言葉を先に伝える点です。
何度か謝罪の言葉を含めていて、伝えすぎだと感じる方もいるかもしれません。
2回から3回程度謝罪する姿勢を心がけることで、採用担当者に誠意が伝わります。
気にせず、社会人としても儀礼を尽くしましょう。
転職時に「いつから働けますか」を確認する理由
面接において「いつから働けますか」を確認する理由として、以下の3点が挙げられます。
- 社内の人材不足
- 入社意欲の確認
- 計画性の確認
一時的な社内の人材不足が原因で、採用活動を集中的に実施している企業もあります。
また、求職者が可能な限り早く勤務できる態勢を整える対応をチェックすることで、入社意欲を確認しているケースも考えられます。
そして、現職から転職する場合は退職日の決定や業務の引き継ぎなど、計画的に退職手続きを進めていく能力を確認していると言えるでしょう。
社内の人材不足
全ての企業に該当しませんが、社内の人材不足により入社日を打診していることがあります。
「11月は人材を集中的に募集する」など明確な目標を定め、採用活動を実施している企業も存在するためです。
また、募集期間の入社が満たされない場合は、不合格に切り替わる可能性もあります。
そして、採用枠が1人の求人に候補者が2名いる場合は、最有力候補の人材に合格を打診するのは自然な流れでしょう。
入社意欲の確認
入社意欲の有無を確認している可能性が考えられます。
転職理由が明確で、転職後に理想の働き方やビジョンを抱いている場合は、なるべく早く入社しようと試みるためです。
一方で、半年以上の入社時期を伝える場合は、転職意欲が薄いのではないかと疑問を持たれることもあるかもしれません。
長期的に入社できない場合は理由や事情を同時に伝えることで、人事担当者に受け入れてもらえる可能性があります。
計画性の確認
「現職の退職を申し出るタイミングについて考えていますか」といった趣旨の質問を受けるケースがあります。
民法の規定によると、2週間前に退職を申し出ることで離職できます。
退職を申し出るタイミングは会社の就業規則で定められているため、転職前に確認しておくことが大切です。
求職者が就業規則を確認している場合は、計画的に転職活動を進めていると理解できます。
そのため、内定後にスムーズに入社できるか、計画的に退職を進めているかなど、人間性や仕事のスキル、責任感をチェックしていると受け止められます。
転職におけるタイミングの有無を確認する点は同じですが、別の角度から入社意欲を確認していると言えるでしょう。
まとめ
今回は転職における「いつから働けますか」の回答方法と流れ、回答する際のポイント、転職時に入社日を確認する理由について解説しました。
今後の入社日は面接時によくある質問の1つですが、事前に準備しておくことで、面接官に好印象が与えられます。
また、具体的な退職日をスムーズに伝えられる場合は、計画性を持って仕事へ取り組めるスキルが高評価を得ることにつながります。
本記事で取り上げた内容が、今後の転職活動における一助になれば幸いです。
転職活動の時期に関するQ&A
転職活動の時期に関するQ&Aを紹介していきます。
同じような悩みを抱えている人は、参考にしてみてください。
引越しを伴う場合は、いつから働けると回答すべき?
今後、引越しを予定している場合は、3ヵ月から4ヵ月後に働けることを伝えましょう。
引越しは転居の荷造りや新居の契約などに時間を要することを伝えることで、人事担当者に理解してもらうことができます。
また、引越し作業は内定承諾後に進めましょう。
内定前は新居の入居審査が降りない可能性があり、転職活動に加えて荷造りを行うのは負担が大きいためです。
引越しを伴う入社日は、3ヵ月から4ヵ月程度の期間を空けて決めましょう。
転職の「いつから働けますか」は、即日勤務可能と回答すべき?
今後の入社日を即日勤務可能と回答すべきかは、現在の就労状況により異なります。
現在離職中の方は即日勤務が可能ですが、現職で仕事をしている人は退職手続きが必要になります。
そのため、現在の就労状況を一つの目安として考えていきましょう。
また、面接官によっては、即日勤務が現実的に難しいのではないかと、面接当日に伝えられることがあるようです。
しかし、即日勤務で働きたい意思を尊重し、面接官の対応の有無より入社の熱意を伝えることに専念しましょう。
もちろん、無理をして即日勤務を希望する必要はありませんが、客観的な視点でいつぐらいに入社できるのかを検討し、仕事への意欲を伝えることが大切です。
離職中の「いつから働けますか」を回答するポイントは?
今後の入社日の回答は、以下3点を意識することが大切です。
- 現職における就労状況
- 入社に伴う引越しや転居の有無
- 気負いすぎない
現職の仕事を続けながら転職活動を進めていく、離職中で転職がすぐに実現できるなどの態勢によって、入社日の回答が異なります。
離職中の方は生活の収入源が必要なため、即日勤務が可能と回答することも一案です。
一方で、現職の仕事を続けている人は退職手続きや業務引き継ぎなど、各種手続きが必要です。
退職手続きを考慮して入社日を回答する必要があるため、2ヵ月から3ヵ月間程度の期間を見ておくのが良いでしょう。
また、入手に伴う転居や引越し作業が必要な場合は、通常より長い期間を設ける必要があります。
転居や引越しが伴うことを人事担当者に伝えておくことで、理解してもらえることが多いでしょう。
そして、入社日の回答を気負いすぎない点も重要です。
早く転職を決めたい気持ちから、無理な入社日の設定をすることがあります。
実現不可能な入社日を回答することで、万が一希望日までに入社できなかった場合は、転職先に損失が発生する可能性があります。
そのため、入社を希望する熱意と同時に、転職先がスムーズに準備を進められる気配りも大切です。
転職先の「いつから働けますか」はメールで返信してもいい?
転職先における今後の入社日は、可能な限り電話で連絡するようにしましょう。
メールでも入社日の相談は可能ですが、担当者が多忙で電話に出られない場合にメールを使用するのがおすすめです。
また、メールで入社日を相談する場合は、下記のように伝えるのが良いでしょう。
件名:入社日程の件(◯◯) ※(◯◯に氏名を記入)
本文:◯◯株式会社 ◯◯部 ◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日に中途採用試験を受験いたしました◯◯(氏名)です。
この度は内定の連絡をいただき、誠にありがとうございます。
面接でご相談いたしました入社日程についてですが、就業規則と現在担当している業務の引き継ぎのため、◯月◯日が退職日と決定いたしました。
そのため、入社日は◯月◯日以降でご調整いただければ幸いです。
お忙しいところ大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
署名 ※(氏名を記入)
業務や引き継ぎの関係で入社可能日より遅くなる場合は、謝罪の言葉を追記しましょう。
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